私たちの眼はすべての光線を角膜と水晶体で屈折させ、網膜上の一点に集め、焦点をあわせています。この焦点を合わせる機能が完全であれば、見つめているものの鮮明な像が網膜上にぴったりと合い、はっきりと見ることができます。眼球をカメラにたとえると、角膜と水晶体がレンズで、網膜がフィルムの役割をしているといえます。なかでも、角膜は透明な組織で、眼の焦点を合わせる力(屈折力)の3分の2を担う、という重要な働きをしています。また、水晶体は遠くのものも、近くのものも網膜上に焦点を合わせることができるようピント調節をするオートフォーカスのような働きをしています。
近視はもっとも多い屈折異常であり、日本人の約3分の1が近視といわれています。近視の方は近くの物ははっきり見えますが、遠くの物はぼんやりとしか見ることができません。なぜなら、近視の方は光が眼に入る時、網膜上ではなく前方に焦点が合ってしまうからです。
近視は通常、幼年期から起こって、10代の後半か20代前半に進行は止まります。しかし、最近はパソコンなどの普及により、成人以降も近視が進むことがあると報告されています。近視は普通、メガネやコンタクトレンズで矯正しますが、手術での矯正も可能です。
乱視は主に角膜と水晶体でおこります。若い方の場合は、主に角膜の形状の異常でおこります。つまり、角膜がきれいなドーム型ではなく、ラグビーボールのようにひずんでおり、光が強く屈折する部分と弱い部分があるため、網膜にはぼやけた像が映し出されます。軽度の乱視の矯正はメガネでも可能ですが、強度の場合はハードコンタクトレンズや屈折矯正手術でしか矯正することができない場合があります。